離婚までの遠い道のり

僕の離婚に向けたあれこれを書いています

分かり合えないこと

妻と話し合いをした。

もう5回目位になるだろうか。今後の事をどう考えているのか、子供はどうするのか、こんなはずじゃなかった、責任を取ってほしい、親が悲しむ。だいたいのバリエーションはこの辺り。

子供はどうするのかの部分は僕自身が真剣に取り組まないといけないことだ。それ以外についてはさほど重要な事とは思っていない。正直。

 

気持ちのなくなった相手と夫婦を続けていく事は本当に正しいのだろうか。親であるという責任は果たすが、夫婦であるという責任なんてあるのだろうか。僕はそんな話をした。すると妻は自分のことを愛さなくていいから、子供の親としてやっていって欲しいということだった。

僕はもちろんそのつもりだ。ただ愛していないパートナーと寝食を共にすることは違うと思う。子供を育てることが負担であれば、僕が引き取る覚悟もある。そんな話をした。

 

最後は妻が泣いて終わるお決まりのパターン。分かり合えないことが分かっているのに、いつまでこれを繰り返すのだろうか。相手の気が済むまで付き合うのが責任なんだろうか。よく分からない。

普通ってなんだ

週末、妻の親戚の集まりで妻の実家へ行くことになった。こういう状況だから行きたくないという話をしたが、妻はまだ親戚に現状を知られたくない。二人の間でしっかり結論が出てから、関係者にオープンにしたい。ということで、僕が折れた。

 

妻の両親は今までと変わらずの態度でもてなしてくれる。孫を可愛がり、娘を可愛がり、僕の現状を確認し満足そうだ。

 

夕食時、近所の誰が結婚した。知り合いの誰はどこの大学に行ったが勤め先がパッとしない等々、義理の母が話し出した。いつもの事だけど、この人のこういう所は最初から好きではなかった。世間の求める基準に倣い他人を品評する。自分はあらゆる面でその基準を超えた生活を送っているから満足という感じか。実にくだらない。耐えているのか聞いてないのか分からないが、毎日このリピートを聞いている義父はすごいと思う。

 

もうすぐあなたの自慢の娘は子連れで離婚することになりますよ。考えられない人生の汚点が娘についた時、いったいあなたはどうするんですかね?普通な人生では無くなると大騒ぎするでしょうね。そして僕を罵倒するでしょうね。

 

世間の普通とやらを勝手に感じてここまで進んでしまった事を僕自身反省している。未熟だったしバカだった。だから自分の人生を生き直したい。義両親には素直に謝ろうと思う。

別居にむけての準備

家族で過ごすのがいよいよ苦痛になってきた頃、僕は別居を切り出した。このままの状況では二人にとっても子供にとっても、何より僕自身にとっても良くない。一度距離を置いてみないかと。

妻は絶対にそんなことはしたくないと断固拒否の姿勢。でもそんな事は想定済みだ。君がなんと言おうと僕の意思は変わらない。そういって話し合いを打ち切った。

 

それからというもの妻は今まで以上に料理をし部屋を片付け、子供の世話をし、なんというか良妻賢母になろうと努力していた。でも正直そういう事ではない。むしろそんな妻を見ると、どんどん興醒めしていく自分がいた。

 

いくら話し合っても平行線のままなので、僕は家にいる時間が格段に減った。なるべく遅く帰り、なるべく早く出社し、土日も外出。妻のなんとかやり直したいという気持ちを完全に断ち切らなければいけないため、強硬な手段に取ることにした。

最低

僕らは世間的にはまだまだ新婚と言われる夫婦だ。その中で子供を持ち、協力して子育てしている。よくある若夫婦だ。

 

妻と出会ったのは職場。仕事をしているうちに意気投合し数年付き合い、いい年齢にもなったため結婚を決めた。よくある話だ。

 

結婚に迷いがなかった訳ではない。本当にこの人でいいのかと悩んだ事もある。でも、決定的な別れを選択するほどのものではなかった。と同時にこの関係を終わらせて、また一から新しい人と関係を築いていくのも面倒だと思った。

 

古い価値観と言われるかも知れないが、大学を卒業して就職したなら、妻帯者になる事が次のタスクと思ってもいた。

 

妻のここが決定的に嫌とか一緒の空気を吸いたくないとか、そういう訳ではない。

ごくごく常識的な考えの妻はこの結婚生活に満足していそうだった。結婚生活なんてこんなもんだと受け入れていく力もあった。

 

ただ僕は漫然としたこの生活がこの先何十年も続いていく事が怖くなった。仕事も順調で子供もすくすく育って、傍に妻がいて。なんの不満があるのかと。男として大人として自覚をしろと。言われる事は分かっている。

実際、この考えを妻に伝えたら最低だと言われた。ただ、最も大切なことをまだ妻に伝えきれていない。

僕は君とこの先、人生を生きていくのは嫌なんだ。君ではないんだと。また最低と言われるだろう。

 

子供のこと

離婚を決めるにあたって気になったのは子供のこと。

 

妻はなんだかんだ生きていけるだろうと思っている。あと正直な話、申し訳なさはあるが前ほどの愛情がないため思いつめるほど気にはならない。

 

でも子供はこれから父親のいない状況で育っていく。全ては僕のわがままのせいで。本当にひどい話だ。本当に申し訳ないと思うなら、この結婚生活を続ければいいだけの話だが、そうはできないのだ。

 

子供は愛してるし本当に大切な存在だが、僕は家族なんてものを作ろうとすべきでは無かったと作ってから気付いた。そんな大人もいるなんて子供には理解できないだろうな。

深い後悔

離婚しようと決めてから、妻と顔を合わせるのがとても苦痛になった。

 

妻の作る食事も食べたくないと思うようになった。身体の心配をされるのも鬱陶しい。とにかく自分に構って欲しくない。そうすると妻は悲しそうにしたり、イライラしたり感情にムラが出てきて、それを見て僕も余計にイライラしてきて、それが子供に伝わるのか子供もグズリだし、家が最悪な雰囲気になり、さらに家に帰りたくなくなるという負のスパイラルになる。

 

ほんの数年前までは家に帰るのがとても楽しみな時があった。でもすぐに妻といる事が退屈になってしまった。早く家に帰るのが嫌でちょこちょこと飲んで帰る日が増えた。まだ新婚と言われる時期なのに、こんな事でいいのだろうかと同僚や友人にそれとなく話したが、結婚生活なんてそんなもんだ。と皆言うものだから、こんなもんだろうと思っていた。

 

多分、妻と僕とは決定的に何かが合わなかった。でもそこを真剣に考える事も話し合う事もせず、数年付き合って適齢期になり特別に嫌な部分もないものだからよく考えずに結婚し、なりゆきで子供も作ってしまった。

 

世間的なものや雰囲気に流され、よく考えずにしてしまったこれまでの選択を今では深く後悔している。

これからの生活を実感する時

今日は祝日で世間は休みの人が多いが、僕は朝から仕事にいく。

離婚に向けて行動し始めた時から、小さな子供を連れた家族連れの姿がとても気になるようになった。

彼らは彼らで色々あるんだろけど、側から見ると幸せそうに見える。それが羨ましい部分もあり、自分はどうだったっけと反芻する部分もあり、とにかく今の僕には複雑な気分になるのだ。妻も同じ気持ちなんだろうが。

 

自分の心が乱されるくらいなら仕事していた方がよっぽどいいということで、今日もいつもと同じ時間に家を出た。

本当に離婚した後はとても孤独を感じる事を想定せねば。友達も疎遠になる可能性を大いにあるし。

それでも自分は離婚したいのか。本当にこの妻とはやっていけないのか。子供と離れるのか。

何百回も考えた事だが実感が伴うとまた判断が鈍りそうになる。

結婚した時と同じように、離婚する時は流されてはいけないと、自身に言い聞かせながらの通勤だ。